昭蓮寺Day's12

井戸端会議12

南無妙法蓮華経

摩訶止観第五に云く、

「夫(それ)一心に十法界を具す。一法界に又十法界を具すれば百法界なり。一界に三十種の世間を具すれば百法界に即ち三千種の世間を具す。此の三千、一念の心に在(あ)り。若し心無くんば已(や)みなん。介爾(けに)も心有れば即ち三千を具す」

これは、日蓮聖人ご述作、観心本尊抄の冒頭の一節です。私はここで説き示される「一念三千」を科学的に裏付ける様な実験が行われた様子を、とある番組で目の当たりにしました。

今はその感動と驚きをとをぜひ皆様にもお伝えしたくてペンを走らせています。

 あなたはアメリカ北西部、ネバダ州の砂漠の荒野にで年に一度、突如として直径二・四㎞円形の大きな街が出来上がるのをご存知でしょうか?

 毎年八月の下旬から九月にかけて、八日間に渡って開催される、世界中から六万人とも七万人ともいわれる人々が集まり一つのコミニティが出来上がります。電気もガスも水道も無い砂漠の荒野になぜそんなにも多くの人が集まるのでしょうか?

 「バーニングマン」と呼ばれる世紀の祭典は、一九八六年六月二十一日、ラリー・ハーベイとジェリー・ジェイムスの二人によってもたらされました。

 ある日彼らはカルフォルニア州のベイカー・ビーチで、二・四mの木造の人形に火を放ちました。始めは、ラリーが大切な恋人との別れにケジメをつける為の奇行であり、憂(う)さ晴らしの様なものでありましたが、この「マンを解き放つ」(Release the Man)行為を通じて意気投合した二人は、毎年夏至になるとそのビーチで大きな木造の人形に火を放つようになり、やがてそれが、西海岸のクリエイティブな人々の興味を引く様になりました。いつしか、それは五百人規模のイベントに成長し同時に毎年その木像も大きくなっていきました。そして、ついに、十二mまでに巨大化した木像に火を放つ事に行政からストップがかかりました。やむなく木像を解体した彼らは、それでも諦めきれず、二ヶ月後、シェラネバダ山脈を越えたブラックロック砂漠にて再び組み立て祭典はその砂漠で開催される事になりました。

爾来このバーニングマンは新たなコンセプトに基づいて再出発したのです。何も無い砂漠に、見知らぬ人々が集まり、共同生活をしながら、お互いに助け合い、励まし合って生きる日々。

「誰にでもオープンであること」「ギフト文化の推進」「商業主義から脱却すること」「徹底的に自立していること」「自己表現を究めること」「ともに努力=協力すること」「社会人としての責任を果たすこと」「あとを残さないこと」「参加すること」「現場での体験を大事にすること」。誰もがこの十の原則を合い言葉に、楽しいけど過酷な八日間を過ごすのです。

 このブラックロック砂漠は、プラーヤと呼ばれる、アルカリ性の塩の堆積した砂漠で、サボテンさえ生える事はありません。この時期の気温は、日中は摂氏四十度、夜は摂氏四度まで冷え込見ます。時に、ホワイトアウトと言われる、砂嵐に見舞われ、視界がゼロになることもあれば、時に大雨が降れば辺り一面泥沼と化すこともあります。水、食料、衣類、住居、燃料等、生きる為に必要な全てのものは、一切販売される事は無く、全て自らの責任に於いて用意しなければなりません。

 この様な過酷で劣悪な環境の中で過ごすには、必ず隣人と互いに協力し会わなければなりません。ここでは貨幣経済は否定され、「贈り物経済」(Gift economy)と、そしてなによりも互いに助け合う「親切なこころ」が必要とされるのです。会場の中央には寺院が建築され、その寺院の壁や柱には、参加者が沢山のメッセージが刻んでいきます。会期中は昼夜を問わず会場の至る所で大小様々なアートパフォーマンスや音楽演奏が繰り広げられ、そして、この祭りクライマックスの夜に、あの巨大な木像、「ザ・マン」に火を放つ行為、つまり、「マンを解き放つ」(Release the Man)は行われます。その時、その地に集まった七万人の大衆の目は木像の巨人一点に注がれます。そして、火の放たれる瞬間此の祭りはピークに達し、やがて、激しい炎の中で崩れ落ちていく巨人の周辺に嘆息、鳴き声と、どよめきが渦巻き、言いようの無い静寂に包まれて終焉がやってくるのです。

 その八日間は、ハワイの様な楽園でバカンスを楽しむ様なそんな、お気楽な休日ではなく、過酷な環境下で、徹底的に自らを解放する日々です。そこには多くの出会いがあり、感動があり、そして苦しみがあります。言ってみれば、「楽しむ修行」そんな八日間の最後に人々の思い想いの心をのせて一体の巨人は燃え上がるのであります。

 

 少し前置きが長くなりましたが、このバーニングマンのクライマックスに溢れる多くの人々のその「意識」に注目した一人の科学者がいました。

 ディーン・レイディン博士、その人は、此のバーニングマンにおいてとても興味深い実験をしました。乱数発生器なる装置を会場の六箇所に仕掛け、その測定を行ったのです。

 この乱数発生機という機械は、電磁波に影響を受けにくい、箱の中で、物質を極限まで分割していった時に最後に残る最少単位の粒子である、「量子」を発生させ、その量子が飛び出る側面に壁を設け、その壁を量子が突き抜ける確率を五分五分にし、抜けたときは「1」を、抜けなければ「0」をランダムに計測する様に仕組まれています。この乱数発生器は、あの忌まわしい、二〇〇一年九月十一日のニューヨークの貿易センタービルのテロ事件があった日を境に、世界四十箇所に設置してあるデータ数値が数日間にわたり著しい偏りが生じたされる代物です。

 この数値の変化に対しては、その時世界中で同時に携帯電話やテレビの電波等多くの電磁波が発生しその影響を受けたのではないか、という科学者もいましたが、それは、人の意識(想い)が量子に何らかの影響を与え、そのことが数値に偏りを生む原因になったのではと考える科学者もいました。

 だからこそ、ディーン博士は、様々な電磁波等の影響を受ける可能性の無い、このバーニングマンの会場こそ、この測定にもってこいだと考えこの乱数発生器を設置したのです。巨人の腕があがり始め火が放たれる合図のある午後九時頃、祭りのクライマックスはおとずれ、人々の興奮はピークに達します。そして、なんとこの瞬間に乱数発生器の数値に劇的な変化が現れたのです。ディーン博士は、後にこの測定結果について、「手が震える思いだ」と語っておられました。

 

(つづく) 

 

凡心に 映りし月を眺むれど

浅き信心 いつか出逢わん

 

じゅらんCO

JURAN

http://jurancop21.net/

 

コメント: 0 (ディスカッションは終了しました。)
    まだコメントはありません。

南無妙法蓮華経

立正安国、世界平和

脱原発を祈ります。

 

〠483-8239

愛知県江南市木賀本郷町西152

電話:0587-55-2404